そういえば“美味しいもの”を食べていない。
そういえば“美味しいもの”を食べていない。
アルコール飲酒をやめて2年以上経った。かつては毎日のように飲んでいた飲酒習慣がなくなって気づいたことがある。食べ物に、というか【美食】に興味がなくなった。
お酒に合う食べ物はたくさんある。ビールに餃子。ワインにチーズ。日本酒にカラスミなどあげていったらキリがない。
お酒を飲んでいた時は好きな食べ物がたくさんあった。お酒を飲んでいると楽しくて、それに合うものを食べていると幸せだった。
特に20代後半くらいの【美食巡り】は楽しかった。食べたことないような美味しい料理と、それに合うお酒があれば大満足だった。
でもお酒をやめた途端に外食に対する興味を失った。あの時はコロナ禍だったのもあり、外食に行く機会がないだけと思っていた。しかし外食へ行く事が徐々に緩和されて行っても、どこか行く気にならない。そして自分の中の”食”に対する興味が大幅に失せていることに気づいた。
もちろんお酒を飲まない人でも美食家の人は大勢いる。お酒があってもなくてもその料理の味は変わらずに美味しいのは事実だ。しかし、お酒と料理の組み合わせには遠く及ばないと私は思う。
もはや脳があの時の快感を覚えているような気がする。
例えば、バルサミコソースをあしらった美味しい鴨肉の料理が出たとして「赤ワインと合うだろうな、これ。」と絶対に思うし、事実それと奇跡的なほど良く合う赤ワインは存在するのだ。
旬のイカの刺身や寿司と日本酒の組み合わせ。暑い日の中華料理とビールの組み合わせ。あの時の気持ちよさを脳が忘れていない。
だから私はお酒がない状態の料理を心の底から楽しめない。
でも、アルコールは体にとってマイナスでしかない。私は今後も摂るつもりはないのだが、どうにか食事が昔のように楽しくならないものかというジレンマも抱えている今日この頃だ。